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虚しさというもの

今日も俺は、ドライブに逃げた。

だが、すれ違うクルマの助手席には、必ずと言っていいほど誰かがいる。
コンビニに立ち寄れば、たいてい家族連れかカップルがうようよ湧き出る。

誰かと一緒にいればいいというわけではないが、少なくとも今の俺にとっては、それらはまぶしい光景だ。
他者といるのに感じる寂しさなど、俺に言わせれば贅沢品だ。

俺は、寂しいと感じる対象さえいないのだ。
それは、その寂しさなど比較にならないほどに、息苦しく苦痛な虚しさという感覚だ。

一人は気楽でいいじゃないか、などとほざいている馬鹿を、俺は相手にしない。
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