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増殖

20代の頃から、俺は違和感を感じていた。

会社から帰る際、俺は地下鉄丸ノ内線の中で一人ぼーっとドア際に立っていた。
その時俺の目に映る他者全てが、俺とは全く異なる存在に見えた。

そのシーンを今でも俺は、鮮明に覚えている。
しかもそれは、俺を圧迫するような感覚で、自分の存在が不確かなものに感じた。

あの感覚が、年を追うごとに増殖し続け、今でははっきりと俺の存在を否定している。
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