ひずみ

俺の今の生活は、かなり異常だ。

働きもせず、ただ毎日を何もせずに廃人のように、やり過ごしているだけだ。
もし、まともな神経の持ち主が、この生活を体験したならば、きっと３日で音を上げるだろう。

逆に言えば、俺の神経がまともではないとも言える。

俺のような人間は、必要以上に苦痛に耐えるが、ある限界値を超えると、その途端にそれまでのひずみが爆発するのかもしれない。

まるで俺は、巨大地震のような人間だ。

俺は、きっと切れると恐ろしい人間なのだと思うし、実際そう言われた事もある。
俺は一体、いつまでこの生活に耐え、正気を保っていられるのだろうか。

虚空

今日はことさら辛かった。

ただでさえ何も無いこの生活において、俺は今、唯一のよりどころであるクルマを奪われている。
朝起きてからのウォーキングの他は、本当に何もする気になれないし何もする事が無い。

ただひたすら、俺はこの部屋に身を置き、虚空を見つめ存在している。
そのような時間をやり過ごすのは、ひどく苦痛な作業だ。

俺はもう、こんな日々を生き抜く自信が無い。

オンリーワン

俺には、その言葉の意味がよくわからない。

それは、ナンバーワンを目指しながらも、何の努力もせずに「私はオンリーワン」などとほざいて悦に入っているバカが使う言葉にしか聞こえない。

何が「元々特別なオンリーワン」だ。

そんな言葉がもてはやされているという事実を、俺は理解しがたい。

遺伝子

俺は、遺伝子レベルで自分が嫌いだ。

自分の一挙手一投足に、嫌悪感を覚える。

あんな奴の遺伝子を持っていると思うだけで、反吐が出そうだ。

出来る事なら、遺伝子を組み換えてしまいたい。