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欠落

俺は、自分に欠落している部分にばかり着目している。

人は、自分に備わっているモノに気付かずに、俺のように無いものねだりをするものだ。
だが、それでも俺は、己の欠落度合いを感じざるを得ない。

俺に備わっているもの、それは何だ。
ダメだ、全く思い浮かばない。

ゆえに俺は、欠落部分に目を向けてしまうのだ。

そもそも、俺には人とのつながりが全く無い。
これは大きな痛手である。

人が持っているモノ、そのほとんどは人とのつながりの上に成り立っている。
人間一人では何も出来ないと言うのは、まさに的を得ている。

俺は、その法則に逆らって生きていかなければいけないのだ。
矛盾だらけの人生になって当然であり、もがき苦しまねばならない。

それはまるで、生きながらにして地獄の苦しみを味わうのみの人生だ。
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荷物

俺は遺伝子レベルで自分が嫌いだ。

前にも書いたが、あの親の遺伝子を引き継いでいると思うと、それだけでうつ症状が酷くなる。
だが、悲しい事に遺伝子を変化させる事は出来ない。

生きていく中で、随所に親と自分が似ている場面が到来する。
俺はそのたびに、自分を受け入れることは不可能だと感じる。

人間は、二通りに分けられる。
一つは、自分を受け入れている人間、そしてもう一つはそうでない人間だ。

俺は、まさしく後者の典型的人間だ。
そしてそれは、生き辛さという厄介な荷物を俺に背負わせる。

もう一度言う。
俺は、決して自分を受け入れることなど出来ない。
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