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透明な存在は、どうあがいても透明なままだ。

色や形や輪郭、そのどれかがあるならば、そのあがきは誰かに認識されるだろう。
だが俺には、そのどれもが存在しない、完全たる透明な存在なのだ。

たとえ声を発したとしても、それはどこまでも透明で、誰かの耳に達する事は無い。
たとえ奇異な動きをしたとしても、それもどこまでも透明で、誰かの目に止まる事は無い。

そしてそれらの行為を実行した後に残るものは、虚しさだけだ。
俺という存在を明確に立証する事は、もはや不可能なのだ。
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