単位

人間を金銭で表すことが許されるとしても、俺は何の感慨にもふけらない。
なぜなら、俺は０円でもあり０億円でもあるからだ。

圧縮

俺の人生を圧縮したならば、それは厚さ０ミリにしかならない。

認識

存在する者に対して、能動的に行う作業が、無視だ。
それに対して俺は、この世に存在しない者として、無視される対象にすらなれず、極めて受動的に扱われる。
つまり俺は、認識されない存在なのだ。

電源

俺は、もう何も入力しないし何の出力もしない。
言わば、電源の入らないパソコンのようなものだ。

無用の長物

俺には、人生などという代物は、無用の長物だ。

不毛

俺が、いくらここでわけのわからないことをわめこうが騒ごうが、俺の存在の証明にはならない。
むしろ、俺は積極的に自分で自分をかき消す作業をしているのだ。