孤立

俺は、君とかあなたとか、自分ではない誰かを呼称することさえ出来ない。
真の孤立とは、周囲に敵も味方もいないことを言うからだ。

発狂

俺がここで何をどう論じようとも、何も変わりはしない。
せいぜい、俺が発狂して何かをしでかすのを、かろうじて押しとどめているだけだ。

認識

俺は、失笑を買うわけでもなく、嘲笑されるわけでもない。
ただ、認識されないだけだ。
それが、どんなに俺を痛めつけているのかは、俺になってみないとわからない。

当たり前

俺は、当たり前な存在ではない。
かと言って、稀有な存在でもない。
誰からも認識されない、透明な存在だ。

個性

俺に個性という代物を求められても、それは無理な相談だ。
なぜなら俺の個性は、俺という命が発生した瞬間に、抹殺されたからだ。

質量ゼロ

他者は、俺を無視しているのではない。
俺という存在に、気が付かないだけだ。
なぜなら俺は、質量ゼロの透明な存在だからだ。

殻

俺の人生は、人と関われば関わるほど、己の殻が固くなるように設計されている。
そしてそれは、内側からも外側からも打破することは出来ない。

凍結プロジェクト

俺というプロジェクトは、会議を開かれることもなく、永遠に凍結された。
したがって、それは二度と始動されない。