フラット
俺は、自分を特別視しているわけではない。
もしそうなら、俺はそれなりの自信を持つだろうし、それなりの個性も発生しているはずだ。
俺は、むしろフラットに自分を見て、当たり前な人間との差に、ただただ愕然としているだけだ。
そこには、自信も個性も発生し得ない。
もしそうなら、俺はそれなりの自信を持つだろうし、それなりの個性も発生しているはずだ。
俺は、むしろフラットに自分を見て、当たり前な人間との差に、ただただ愕然としているだけだ。
そこには、自信も個性も発生し得ない。
2013-08-29 19:24
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バッテリー
俺は、もはや充電することさえも不可能なほど劣化した、バッテリーだ。
エンジンをかけることはおろか、小さなラジオさえ鳴らせず、灯りを発生させることも出来ない。
そんな俺を、メカニックは面倒くさそうに、ピットの片隅に移動させ、やがてその作業を行った事さえ忘れる。
それでも俺は、バッテリーという看板を背負ったまま、存在し続けなければならないのだ。
エンジンをかけることはおろか、小さなラジオさえ鳴らせず、灯りを発生させることも出来ない。
そんな俺を、メカニックは面倒くさそうに、ピットの片隅に移動させ、やがてその作業を行った事さえ忘れる。
それでも俺は、バッテリーという看板を背負ったまま、存在し続けなければならないのだ。
2013-08-28 19:24
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CD
俺というCDには、何も音が記されていない。
なおかつ、何の音も記すことが出来ないCDだ。
したがって、そのCDを手に取る者は、すぐさまそれを棚に戻す。
それでも俺は、その身をCDショップに晒され続けているのだ。
破棄された方が、よっぽどましだ。
なおかつ、何の音も記すことが出来ないCDだ。
したがって、そのCDを手に取る者は、すぐさまそれを棚に戻す。
それでも俺は、その身をCDショップに晒され続けているのだ。
破棄された方が、よっぽどましだ。
2013-08-28 19:08
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「透明ではない」という色
俺はもう、人間としての体を成していない。
毎日、俺はそれを強く感じている。
それでも俺は、透明な存在でありながら、「透明ではない」という色の偽りの衣をまとい、必死に人間のフリをしなければならないのだ。
その作業は、俺に歯を食いしばらせ、俺をひどく疲弊させる。
毎日、俺はそれを強く感じている。
それでも俺は、透明な存在でありながら、「透明ではない」という色の偽りの衣をまとい、必死に人間のフリをしなければならないのだ。
その作業は、俺に歯を食いしばらせ、俺をひどく疲弊させる。
2013-08-28 18:59
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