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俺が放つ矢は、ことごとく的を外す。
なぜなら、俺という弓には、弦がないからだ。
仮に、弦をつけようものなら、その弓は音を立てて折れることを、俺は知っている。
それでも俺は、矢を放ち続けなければならないのだ。
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俺は、生かされているのではない。
生きさせられているのだ。
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ベクトル

俺のベクトルは、どの方向にも向いていない。
自死という、極めて人間らしい行為へすら、向いていない。
つまり、俺にはベクトル自体が存在しないのだ。
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能力

俺はもう、他者と関係を築くことが出来ない。
そのような能力は、とっくに消え失せている。
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表情

俺は、無表情という表情しか、持ち合わせていない。
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膨張

宇宙が膨張していくように、俺は人間という星から遠ざかっている。
それは、誰にも食い止めようがない、運命という名の自然現象だ。
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フラット

俺は、自分を特別視しているわけではない。
もしそうなら、俺はそれなりの自信を持つだろうし、それなりの個性も発生しているはずだ。
俺は、むしろフラットに自分を見て、当たり前な人間との差に、ただただ愕然としているだけだ。
そこには、自信も個性も発生し得ない。
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