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ハンコ

俺は、他者に何の印象も与えない。
そこには、プラスな印象はおろか、マイナスな印象さえも存在しない。
つまり、俺というハンコは、どんなに朱肉をつけどんなに力強く押しても、その陰影があらわれることはなく、その痕跡さえ残らないのだ。
これが俺にとって、どれほど苦痛であり生きにくいものなのか、それは誰にも理解することは出来ない。
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レバー

そこに、一つのレバーがあるとする。
そのレバーは、子供でも背が届けば容易に操作出来るものだ。
だが俺は、十分背が届いているのにも関わらず、一ミリたりとも動かせない。
俺には、そのような力が備わっていないからだ。
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