苦悩

苦悩に負けることは恥ではない、と聞いたことがある。
恥ではないのかもしれないが、つらいものはつらいのだ。
なんとかしてくれ。

状況

俺は、今自分が置かれている状況を見つめれば見つめるほど、絶望的な気分になる。

ゴミ

俺は、ゴミ箱という安息の地にさえ存在出来ない、社会のゴミだ。

人間作業

もう面倒だ。
人間特有のあらゆる作業が、面倒だ。
俺はもう、人間作業を放棄したい。

宙吊り

俺は今、宙吊りの状態だ。
何に吊るされているかもわからない。
自分がどう動きたいのかもわからない。
自分がなすべき動作もわからない。
そもそも、もうもがく力もない。

死後

俺は、この世に生み出され５０年経過したが、言い方を変えれば、死後５０年経過したとも言える。
つまり俺は、生まれた瞬間に死んでいたのだ。

小芝居

俺は、人間ではないくせに、人間のフリをして小芝居をし続けてきた。
だがそれも、もう限界に近い。
どうにかなってしまいそうだ。

引退

俺は、人間としてデビューしたものの、ヒットはおろかユニフォームに袖を通すこともなく、引退してしまった。

列車

俺は、人間という列車に乗り遅れた。
次の列車が来ることは、もうない。
誰もいない駅のホームで、俺はただ立ち尽くしている。

呪縛

俺は、死ぬまでこの呪縛から解放されない。
一生を、身動き一つ出来ぬまま全うしなければならないのだ。