あきらめと受け入れ

俺は、俺をあきらめることは容易く出来る。
だが、俺を受け入れることは、断じて出来ない。

バネ

俺のバネは、縮んだ状態で、固着してしまった。
もう、跳躍することはないだろう。

俺の生活

当たり前に他者と接している人間にとって、俺の生活は、想像を絶する世界だろう。

慣れ

俺はいまだに、生きることに慣れていない。

棄権

俺は、勝ち組でも負け組でもない。
棄権組だ。

隠す

俺は、俺をひた隠しにし続けなければならない。

段ボール

俺は、底のない段ボールだ。
それでも俺は、「俺は段ボールだ」と、主張し続けなければならないのだ。

鮮明

俺は、常にこそこそ動く。
好きでそうしているわけではない。
こそこそ動かなければ、己の透明な存在が、それだけ鮮明になってしまうからだ。

絶望生活

俺の生活は、当たり前の感覚を持つ人間ならば、一日で嫌気が差し逃げ出すことだろう。
俺は、その生活を、死ぬまで毎日継続しなければならないのだ。
絶望以外に、何の感覚が生まれるというのだろう。

証拠

俺は、成立しない存在だ。
あらゆる面で、俺という存在は、その証拠を持たない。