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オーディション

オーディションに、10人応募があったとする。
結果発表の際に、舞台上に10人が並ばされるとする。
合格者が告げられると同時に、審査員が10人に各々評価を与える。
「君は惜しかった」「君はもっと頑張りなさい」等々、何らかの評価を与える。
だが、その10人の中に俺がいたならば、俺は何の評価も付与されない。
俺には、「お前は失格だ」という評価さえ発生しない。
その場に俺は立ってはいるが、他者への評価が次々と述べられる中、俺の居場所は消滅する。
それが、透明な存在だ。
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無関心

愛情の裏返しは、無関心だとよく聞く。
だが俺は、その無関心の対象にもならない。
無関心というのは、その存在を知っていながら関心がない状態だ。
それに対し俺は、俺という存在を知られもしないのだ。
無関心以下だ。
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サイレン

俺は、音を発しないサイレンのような存在だ。
必死にサイレンを鳴らしているのにもかかわらず、誰もそれに気づきもしない。
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俺にはもう、何も手が届かない。
伸ばすべき手も、俺にはもうない。
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電車

俺は、どの駅にも止まらず、客も一切乗せず、ただ走っている電車のような存在だ。
そして客側も、その電車の存在に全く気が付かないのだ。
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認識

俺は、どこに身を置いても、人間として認識されない。
やはり俺を形容する言葉は、透明な存在、という言葉だけだ。
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